トイレットペーパーが売ってなくて困っちゃった話
みなさん、お久しぶりです。
Isseiです。
「トイレットペーパーが品薄になるみたいだよ」
今回の新型コロナ騒動に乗じてSNSに流されたこのデマが多くの人を翻弄することになります。
※デマ:扇動を意味するドイツ語「デマゴギー」の略語
誰かがどこかで言い出した、そもそもどんな経緯で発せられたのか分からないその一言によって、トイレットペーパーの謎の買い占めが発生し、品薄に。
結果として、みんながこぞってトイレットペーパーを買いに行くというパニックをもたらすことになりましたね。
私もね、困ったんですよ。普通に毎日トイレ行くしさ、排便するしさ。ね?
みんなもトイレ行くじゃん?全く困っちゃうんね。
危なかったよ、私。
あと1回分しかトイレできない状況だったんだし。
思い出せば、私もそんな一幕をこの数年で何度も見た気がするんですよ。
その例がこれですね。(今は削除されています。)
2016年の熊本地震の直後のデマTweetですね。
ただでさえ地震の影響で普通の心理状態じゃない時に、不安を煽るようなこといえばそりゃね。
よく考えてみたら、この画像明らかにおかしいのはわかるんだよな。
でも、もしかしたら本当だったら大変だから、、、っていう不安が、拡散させるのよね。
私は、何がデマを拡散させるのか、それは、「不安」「焦り」「他人への思いやり」だと思うんですよ。
トイレットペーパーは、「早くしないと私たちも買えなくなるかもという不安と焦り」と「みんなのためにもという思いやり」が。
ライオン事件も、「ライオンが近くにいたらどうしようという不安」と「みんなにも気をつけてほしいという思いやり」がデマを広げた触媒になっていたのでは?
これを
バンドワゴン効果
と言います。
世間の流行や、周りの考えを自らの判断材料にしてしまうことですね。
まあこんな言葉はどうでもいいから次行きましょ。
冒頭の一言「トイレットペーパー品薄になるみたいよ」って何かに似てない??
私の中でのデマというとこれにリンクするんです。
「信用金庫は危ないよ。」
豊川信用金庫事件です。
おそらくご存知の方も多いと思うこの事件。簡単に説明しますね。
前置きしときますが、正直こんなの起こるわけないやん!って思う内容です。
でもこれが起こったんですから。
愛知県豊川市にある信用金庫で、「信用金庫は経営状況が危ない」というデマが広がり、たちまち20億円以上の預金が下された一連の事件。
一度広がったデマはバンドワゴン効果により、なかなか収束せず、日銀も動いて収束させた。
なぜここまで大きな事件になってしまったのか。
時は昭和48年(1973年)の12月8日
とある女子高生3人の会話の中の、からかいが発端だったのである。
3人のうち1人は、信用金庫への就職が決まっていたらしく、友人2人が「信用金庫は危ない」とからかったのだ。もちろんその危ないというのは、強盗などに対しての「危ない」 という意味だった。
将来を預ける会社が危ないと言われた女子高生は、家族に相談。
家族は「経営的に危ない」とその言葉を理解し、親戚や周囲の人に相談。
その頃にはデマが断定口調に変わって広がっていく。
ここまできたらもう止めることはできませんね。
という話です。
この事件も、「不安」と「みんなへの思いやり」から広がったと見ることができますよね?
女子高生の視点からなら、
「将来働く会社が危ないの?どうしようという不安」
「早く家族に相談しなきゃという焦り」
家族以降の人から見たら、
「お金が預けてある信用金庫が潰れたらどうしようという不安」
「早く動かないとという焦り」
「みんなにも伝えなきゃという思いやり」
ですよね。
ほら、やっぱりそうだ、、、不安や焦り、他人への思いやりが、、、
私は過去の投稿で「歴史は繰り返す」と紹介しましたが、(ヒトラーの回)
過去の歴史を他にも見ていくと、もっと恐ろしいことも起きているんです。
それが1923年に起きた関東大震災朝鮮人虐殺事件という出来事です。
知ってます?
↓関東大震災後の様子
多分関東大震災があったことは知っててもここまで知ってる人は少ないと思います。
私も震災関連の本で初めて知りました。
どういう事件かというと、文字通り多くの朝鮮人が殺された事件ですが、、、
なんで震災で朝鮮人が殺されなきゃならなかったのか?
その理由が、まさしく、デマの拡散だったんです。
その時流されたデマはこれ。
「朝鮮人が井戸の水に毒を入れたらしい」
現在も、震災のパニックに紛れて空き巣などの犯罪がありますが、当時も同じでした。
その犯罪が多いことを、誰かが朝鮮人の仕業だと言ったんです。
やばくないですか?冷静に。数百人が自警団に殺されてしまったそうです。
この事件、ナチスのユダヤ人虐殺、南アフリカのアパルトヘイトのようですよね。
民衆がデマを信じるととんでもないことが起こってしまうってことです。
↓ナチスドイツ総統ヒトラー
↓故ネルソンマンデラ氏
アパルトヘイトについて気になる方は、この映画を見てみてください。
このように、デマの歴史を辿ってみましたが、私が言いたいことわかりました?
「歴史は繰り返す」ということです。
もし首都直下地震が起きたら、もし南海トラフ地震が起きたら。
その混乱に乗じて、誰かが冗談半分でツイートしたことが、あたかも真実かのように拡散することも大いにあり得るってことですよね。
例えばですけど、「水道局が倒壊したから、水がなくなるみたい」とか。
そうすると、ペットボトルの飲料水は確実に買い占めになりますよね。
毎年9月1日は「防災の日」ですが、防災と同時にSNSの重要性も訓練する必要があるんじゃないかなあと私自身思います。
デマは流れてしまったら止められませんが、そもそもその情報は嘘なんですよ。
その情報は正しいの?っていう癖付けは大事ですね。
そういえば、豊川信用金庫事件の年にも「トイレットペーパー買い占め騒動」起きてましたね。(オチの弱さ。。。)
では、みなさま、ご機嫌よう。